5.正常に起動していない場合
前項のようにテストして、「おめでとうございます!」と書かれたanhttpdの初期画面が表示されない場合は、
anhttpdにアクセスできていないということです。症状から原因を推理して、対処する必要があります。
●とりあえずanhttpdを再起動してみる
いろいろ状態をチェックする前に、とにかく一度anhttpdを終了させて、もう一度起動して試してみてください。
たまたま何かのはずみで調子が悪かっただけなら、再起動すれば正常になる場合もあります。
再起動しても状態が変わらない場合は、この後解説するように、状態に応じて原因を考える必要があります。
●「localhost」という文字列の検索結果が表示される場合
図2-4は、「アドレス(D)」欄に入力した「localhost」という文字が、インターネットで検索されてしまった結果です。
「自分自身」を示すアドレスとしてlocalhostを使ったのですが、なぜかアドレスではなく検索のキーワードと
解釈されてしまったのです。
こうした場合は、アドレスであることを明確にするために、先頭に「http://」を付けて
http://localhost/
と「アドレス(D)」欄に入れてみてください。
この方法でも変化がないようなら、この後解説する他のケースと同様にして、他の方法を試してみる必要があります。
図2-4「localhost」という文字がインターネットで検索されてしまった。
●「ページを表示できません」と表示される場合
図2-5-1は、localhostと入力して移動したら、「ページを表示できません」と表示された例です。
これでだけではよくわからないのですが、メッセージを下に送って一番下を見ると、下図のように、「サーバーが見つからない…」というメッセージがあります。
この場合の「サーバーが見つからない」というのは、そのパソコン内にホームページのサーバーを見つけられなかった、という意味です。anhttpdを起動していないと、当然、こうした状態になります。
あるいは、市販のファイアウォールソフトがサーバー用のパソコンにインストールしてある場合も、こうした問題が起きる場合があります。とりあえず、市販のファイアウォールソフトはない状態でサーバーの設定を行ってください。
●「このページの表示が認められていません」と表示される場合
図2-6-1は、localhostと入力して移動したら、「このページの表示が認められていません」と表示された例です。
この場合、メッセージを下に送って一番下を見ると、下図のように、「エラー 403」という番号が表示されていると思います。
ここで注意してほしいのは、「サーバーが見つからない」ではなく、「表示が認められていない」と書かれていることです。
これは、ホームページのサーバーがちゃんと機能していて、そのうえで「認められない」といっているのです。
画面は前項の「ページを表示できません」とよく似ていますが、状態はまったく異なるわけです。
このエラーは、正確にいうと、特定の人しか許可されていないホームページを表示しようとしたときのものです。
しかし、anhttpdの場合は、ホームページ用のデータがまったくない場合にも、こうしたメッセージになります。
いくらサーバーのソフトが機能していても、表示すべきデータが何もなければ、エラーにするしかないわけです。
本来、anhttpdには「おめでとうございます!」というテスト用のホームページが用意されているので、通常はこうしたエラーには
なりません。しかし、何らかの原因で「ホームページのデータを保管しておく場所」の指定がおかしくなってしまうと、
ホームページ用データないところを指定していることになり、こうしたエラーになります。
「ホームページのデータを保管しておく場所(ドキュメントルート)」の指定を確認したり変更する方法は、
7.anhttpdの各種設定機能についてを参照してください。
もし面倒なら、この段階であれば、いったんanhttpdをアンインストールし、インストールし直してもよいでしょう。
ただし、それでも同じ状態になるようなら、やはり設定を確認する必要があります。