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4.インターネット側から呼び出せるようにルーターを設定する

ルーターというのは、パソコンとインターネットの間に置いて、通信を中継する機器です。
複数のパソコンを1つのインターネット回線につなぐために、各パソコンとインターネットとの通信を監視し、混線しないように通信データを交通整理しています。

ルーターはこうした機能なので、インターネット側からホームページ用サーバーが呼ばれたときのために、呼び出しをサーバー用パソコンに接続する設定をしておく必要があります。ここで行うのは、そのための設定です。
なお、ここでは例として、ルーターにアイ・オー・データ機器のNP-BBRLという機種を使用します。ルーターの細かい機能や設定画面などは機種によって異なるので、他の機種を使用している人は、付録の画面や機器に添付されたマニュアルなどを参照してください。

Step1ルーターの設定画面を呼び出す

実際の設定手順としては、まずインターネットエクスプローラを使ってルーターの設定画面を呼び出し、そこでいろいろな設定をするようになります。ルーターの設定画面を呼び出す方法は、どの機種でも共通です。

図3-5 ルーターの設定画面を呼び出す。

STEP-1
インターネットエクスプローラを起動して、「アドレス(D)」欄に42ページで控えた「Default Gateway」の値
(IPアドレス)を入力する。
STEP-2
ルーターのステータス画面が表示された。左側にパスワードの入力欄があるので、自分で設定したパスワード、または工場出荷時のパスワードをマニュアルで確認して入力し、ログインボタンをクリックする。
STEP-3
左側に機能メニューが表示された基本画面になった。ここからいろいろな設定を行う。
なお、パスワードが設定されていない場合はいきなりこの画面になる。

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Step2 サーバー用パソコンのIPアドレスを固定する

第1章で解説したように、パソコンはIPアドレスという住所を使って相互に通信しています。これはルーターとパソコンの間も同様で、第3章 2.まずサーバー用パソコンの現状を確認するでメモしておいた「IP Address」の値というのは、サーバー用のパソコンに割り当てられたIPアドレスなのです。

ここで注意が必要なのは、Windowsの標準の設定は「IPアドレスを自動的に取得する」となっているため、起動するごとに変化する可能性がある点です。ルーターにホームページ用サーバーを登録する際、IPアドレスで登録するようになるため、IPアドレスが変化しては困ります。
そこでここでは、ルーターにあるIPアドレス自動割り当て機能(DHCP)の設定を変更して、サーバー用パソコンのIPアドレスを固定しておきます。

そのための設定方法はルーターの機種によって異なりますが、ここで例として使うアイ・オー・データ機器の「NP-BBRL」の場合は、現在割り当てられているIPアドレスのリストを出し、そこからサーバーに割り当てられているものを選んで、固定するように設定します。

図3-6 サーバー用パソコンのIPアドレスを固定する。

STEP-1
基本画面のメニューで「基本設定」をクリック(①)すると、サブメニューが表示される(②)。
STEP-2
表示されたサブメニューから「IPアドレス固定割り当て」をクリックすると、
「IPアドレス固定割り当て」画面になる。
STEP-3
下側の「DHCPクライアントリスト」欄でリストを出し、42ページでメモした「IP Address」の値と照合して、
サーバー用パソコンを指定する。右側の番号欄は「1」を選択しておく。
STEP-4
番号欄右側の[コピー]ボタンをクリックすると、上側の一覧に「MACアドレス」「IPアドレス」が転記される。
さらに、左上にある「IPアドレスを固定割り当てする」の「有効」にチェックマークを付けて、
最後に[設定]ボタンをクリックする。
STEP-5
画面のメッセージにしたがって再起動する。再起動後は基本画面またはパスワード入力画面に戻るので、
パスワード画面に戻ったら、次の設定のためにもう一度ログオンしておく。

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Step3外部からのホームページ呼び出しをサーバー用パソコンに送る設定

サーバーのIPアドレスを固定したら、インターネット側からのホームページの呼び出しを、そのIPアドレスに接続するように設定します。
そのためには、ホームページの呼び出しを表す「80番」という機能番号(「ポート番号」と呼びます)を利用し、ポート80をサーバー用パソコンのIPアドレスに接続する、というように設定します。

図3-7 外部からのホームページ呼び出しをIPアドレスに接続する設定。

STEP-1
基本画面左のメニューで「高度な設定」をクリックし、表示されたサブメニューから「ポートの開放」クリックする
STEP-2
「ポートの開放」画面になった。まず「ポート番号」欄に「80」を入力し(①)、その右側の「公開する機器のIPアドレス」欄に、42ページでメモしたサーバー用パソコンの「IP Address」の値を入力する(②)。さらに右側の「有効」欄にチェックマークを付けておく(③)。
STEP-3
設定が済んだら、一番下にある[設定]ボタンをクリックし、画面のメッセージにしたがって再起動する。
以上で設定完了なので、再起動したらインターネットエクスプローラを閉じてよい。

第4章 サーバーが安全か確認しよう


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